簡単プリン

簡単に作れるがとっても美味しいプリン。イギリスのカスタード・プヂングとはまた違うのが日本のプリン。プヂングと違って甘さ控えめなプリンはやっぱり日本人好みなのでしょうか。近々、英国風のカスタード・プヂングのレシピも出してみたいと思っています。

材料 3個分

キャラメルソース:砂糖40g、お湯大匙2杯

プリン:牛乳300cc、砂糖40g、卵2個

方法

1. 最初にキャラメルソースを作ります。ソースは鍋に砂糖とお湯を入れ茶色くなるまで熱し、お湯入れてどろってなったら止めてレメキン3個に入れます。

2.その間にプリンの材料(牛乳・砂糖・卵)を良く混ぜてからキャラメル・ソースが入っているレメキンに入れます。

3.レメキンごと、中火で20分ほどゆでます。

4.冷蔵庫に移し、良く冷やしてから召し上がれ。

 

懐かしのアップル・パイ


  
  

また、アップルパイですが、今度はCoxと、言う種類のりんごを使いました。このりんごの正式名称は、Cox orange pippinです。

1830年イギリスで、園芸家Richared Coxが育てたのが始まりだそうです。皮は、オレンジのように、だいだい色(そうでもないですが)で、Pippnは、他にもPippn種があるそうなので、さしずめ、「ピピン一族のオレンジ顔のコックスさん」でしょうか。

近年外国からのGranny Smith(スミス婆さん)や、Pink Lady(どこかで聞いたことがありますね。)に、押しやられている感がありますが、小ぶりで、酸味があり、日本の紅玉に似ているので、アップルパイにぴったりです。

パイ生地は、折れパイを使いますが、最近もっぱら市販に頼っています。

パイシート

りんご6,7個(日本の紅玉ぐらいの大きさ)、砂糖150g、バター50g、レモン絞り汁半個程、レーズン大匙2~3杯、ビスケット3,4枚

1. りんごは3~4ミリ厚さの櫛型に切り、電子レンジで、6~7分半透明になるぐらい熱す。

2. 砂糖をフライパンに入れ、りんごから出た汁を入れ、キャラメルソースを作る。茶色くなるまで、熱してバターを入れ、りんごと干し葡萄を混ぜ、汁気がなくなるまで熱する。

3. ビスケットをフードプロセッサーか、麺棒で粉々にする。

4. パイシートをパイ皿に敷く。余分な生地は、包丁で切り取り、パイの格子模様に幅1,5~2センチに切る。短いのは、層がなくなってしまうので丸めたりしないで水で紙を貼るように繋げる。

5. パイシートの上に、ビスケットの粉を敷く。

6. 冷めたりんごを入れ、格子模様にパイ皮を乗せ、紙を貼るように水で箸をくっつける。

7. 卵黄か、砂糖かどちらかを上から塗る。

8. オーブン180℃で、1時間ぐらい焼き、底を見て(うちのはパイレックス)きつね色になっていれば出来上がり。

パンケーキデー

パンケーキデー  
2月9日は、パンケーキ デイです。これは、イギリスのキリスト教の行事イースター(復活祭)の一部です。イースターは春分の日の後の最初の満月の次の日曜日です。イースターの前に40日間レント(断食)の期間があり、昔、ミルクや卵などが贅沢だった頃食べ納めをし、それからレントの期間に入るそうです。断食と言っても、そんなに長く食べないわけにはいかないので質素な食事をしていたそうです。友達や、娘の友達で、この期間大好物のチョコレートは食べないように決めていた人が結構いました。

また、丸いパンケーキの形が太陽を表していて、春の訪れを祝うと言う意味もあるそうです。

この日、地方によってはパンケーキレースをするところもあるそうです。

日本でも願掛けと言って、願い事が叶うまで大好きなものを絶つと言う慣わしがありますが、何か一つ好物を我慢する期間があってもいいですね。

 

  

 イギリスのパンケーキとは、薄いクレープのことです。これに、レモンとお砂糖バターをかけて食べるのが伝統的な食べ方です。

 

パンケーキ8人分

薄力粉110g

卵1個

200ccぐらいのミルク

溶かしバター大匙2杯

 

材料を全部混ぜてだまにならないようにかき混ぜる。

熱して油を引いたフライパンで裏表こんがり黄金色になるまで焼き上げる。

レモンとお砂糖をふりかけお好みでバターもつけて食べる。

 

シュトーレン

Stollenヨーロッパでクリスマスに食べるマジパンがアクセントの菓子パンです。数年前からイギリスでもクリスマス時期に売り出されています。イギリスでは、ミンスパイがクリスマスの定番なので、人気はミンスパイの方ですが、これもおいしいと思います。出来立てもおいしいですが、1週間ぐらい密閉容器に保存すると、しっとりしておいしくなります。

(漬ける材料)

150gレーズン

50gオレンジかレモンピール

15mlラム酒

小さじ1/2バニラエッセンス

50gアーモンドプードル

(パン生地)

7gドライイースト

110mlぬるいミルク

250g強力粉

塩一つまみ

胡椒一つまみ

小さじ1/2カルダモン

小さじ1/2ナツメッグ

レモン汁2個分

75gバター(小さく角切り)

110gマジパン

粉砂糖(上に振り掛ける分)

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作り方

1. 漬ける材料(レーズン他)を、生地をこねている間に小さい容器に漬けておきます。

2. パン生地の材料を全部ボウルに入れてこねます。パン焼き機をお持ちの方は、機械にこねてもらいましょう。

3. サラダオイルを塗ったボウルに入れて、固く絞った湿ったタオルを上に掛け暖かい場所に2倍の大きさになるまで置いておきます。

4. 発酵して2倍の大きさになった生地を台の上に取り出し平たく伸ばします。

5. 漬けてあったレーズンを上から均等に撒き散らし、再びこねて平たく伸ばします。

6. 棒状にしたマジパンを生地の手前に乗せ、くるくると海苔巻きの要領で巻いていきます。

7. 天板にクッキングペーパーを敷き、生地を乗せ、また2倍の大きさになるまでタオルをかぶせて置いておきます。

8. 200℃に温めたオーブンで、30~40分(オーブンによります。)焼きます。

9. 焼き上げたら、よく冷ましたら、粉砂糖をふって、1cm厚さに切っていただきましょう。

(応用編)小さめに作って切り分けてから、焼く方法もあります。これだと切り分けなくていいので食べやすいからパーティに適しているでしょう。

フランジパン

 

  
 

フランジパンミンスパイ直径6cmマフィン型12個

イギリスの伝統的お菓子、ミンスパイ。「ミンスミート」と、呼ばれるドライフルーツの餡の入ったクリスマスに食べるタルトのことです。伝統的なミンスパイは、蓋もパイ皮ですが、このバージョンは、アーモンドプードル(アーモンドの粉)のケーキ生地が、しっとりふわふわ、外側のパイが、さくさくほろほろしていて、クリスマス以外でも、お茶の時間に喜ばれるお菓子です。ミンスミートは、ジャムや干し葡萄のブランデー漬けなど色々アレンジするといいと思います。

先週ロンドンの中華スーパーマーケットへ出向いたら、旧正月の為賑わっていました。それで、お正月のものではないですが、月餅を思い出しました。蓮の実の入った月餅は、このミンスパイに少し似ているな、と思いました。
  
タルトの中身

200gほどのミンスミート、バター100g室温に、砂糖100g(お好みで加減してください。)、アーモンドプードル100g、薄力粉大匙1杯、卵大1個

パイ生地

薄力粉125g、、有塩バター75g(1cm角に切る)アーモンドプードル50g、粉砂糖25グラム、卵黄1個

  1. パイ生地の卵黄以外の材料をボウルに全て入れて、手でバターをポロポロに混ぜる。卵黄を入れ、こねる。初めはぼろぼろでもまとめていく内に一つにまとまる。

(フードプロセッサーでやってもいい。)

  1. 1時間ほど冷蔵庫で休ませる。
  2. その間にタルトの中身を作ります。ミンスミート以外の材料を全てボウルに入れ、よく混ぜ合わせておきます。
  3. オーブンを180℃に加熱します。
  4. マフィン型(直径6cmほど)に型紙を敷きます。(型に油を塗り、粉をまぶす方法もありますが、タルトが型にくっつくと壊れてしまうので型紙を使った方が簡単です。)
  5. 直径9cmのクッキーカッター又は、それぐらいの円型(私はインスタントコーヒーのふたを使いました。)でを用意します。
  6. パイ生地を冷蔵庫から出し、厚さ3ミリほどに伸ばし、型で抜きます。
  7. マフィン型に底の方に押し込んで、小さいカップを作ります。
  8. ミンスミートをスプーンで、等分にパイに入れます。
  9. タルトの中身を、その上からかぶせるように流し込みます。
  10. 180℃に温めておいたオーブンに入れ、25分から30分ほど黄金色になるまで焼きます。
  11. 焼きあがったら、オーブンから出して、完全に冷めたら飾りに粉砂糖を上から振ります。
  12. 食べる前に少し温めるとおいしさアップします。

  

  

イチゴのショートケーキ

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いちごショートケーキ

お誕生日、クリスマスなどお祝い事には必ず日本人なら誰でも食べる、イチゴのショートケーキ。日本の国民食といっても言い過ぎではありません。このイチゴのショートケーキは、アメリカのそれと違います。フランスのガトーフレーズとも違います。イギリスのヴィクトリアンスポンジに少しにていますが、もう少しライトな食感です。shortcake 1.jpg

それは、廻りのアイシングが、生クリームで、スポンジケーキは、バターが少なめでふわふわだからです。イチゴがどっさり入っているので、ウインブルドン名物ストロベリークリームに一番近い味と思います。

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(材料と道具)18センチか、20センチ ケーキ型にベイキングシートを敷く。

オーブンは、180℃に温めておく。

卵3個、砂糖90g、薄力粉90g、バター30g(溶かしておく)

生クリーム400cc砂糖30g、いちご1パック シロップ(砂糖25g熱湯50cc、香りをつけたければ、ブランデーとかキルシュなど入れて)

方法

卵を白身と黄身に分けて別々のボウルに入れる。

A白身に分量の砂糖から大匙2杯ほど入れ、ハンドミキサーで、メレンゲぐらい硬くあわ立てる。

B黄身に砂糖を入れ、白っぽくなるまで泡立てる。少しづつバターを垂らし混ぜ合わせ、クリーム状になるまで混ぜる。

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混ざったらBに、メレンゲを3分の一ほどスパチューラでよく混ぜる。

ふるった粉をBにスパチューラでさっくりと混ぜ合わせる。

メレンゲの泡をつぶさないように手早くさっさっとBに混ぜ合わせたら型に入れて熱したオーブンの中段に入れて、40分ほど焼く。その間に、熱湯に砂糖を混ぜ合わせてシロップを作る。

真ん中が膨らんで、串で刺しても付いてこなければ、オーブンから出し、冷ます。

冷めたらケーキを横半分に切ります。長いパンきり包丁で切りましょう。

切ったら、切り口表面にシロップを塗ります。スポンジケーキは、バターが少ないので、このまま食べるとパサパサしているからです。

イチゴを薄くスライスします。

生クリームと砂糖を混ぜ、泡立てます。

ケーキの表面にクリームを塗り、イチゴを一面に並べ、サンドします。

表面に生クリームを塗ります。

上にイチゴをデコレーションして出来上がりです。

食べるまで冷蔵庫に入れておきましょう。

 

ミンスパイ

ミンスパイのレシピ

クリスマスには欠かせないミンスパイは、シェークスピアの時代(16世紀)には既に英国民の間で広く愛されていたようです。

私のレシピは、甘さが控えめになっています。

ところで、中国では、月餅をを食べますが、これも蓮や、松の実などの木の実の餡が入ったもので、ミンスパイに少し似ている気がします。

 

パイ生地(ペイストリー)12個分

薄力粉 300g

バター 40g

ショートニング 40g

卵黄 一個分

水 大さじ 3~4(固さを見て加減)

 

ミンスパイのあん 250g

干しぶどう50g、アンズ50g、アーモンドスライス5g、りんごの煮たもの一個、レモン汁半分、オレンジピール スプーン一杯、ショートニング10g、シナモンとナツメグ少々、ダークブラウンシュガー30g

 

 

(1)ペイストリーを練り、厚さ3mmほどに伸ばし、ミニマフィン型に菊の花模様で型抜きした生地を入れます。

 

(2)パイあんの材料を混ぜたら(出来れば一ヶ月くらい寝かすともっとよく、大人だけならラム酒やブランデーも加える)、それを生地型に小スプーン一杯ずつ入れ、その上から星、クリスマスツリー、人形などに型抜いた飾りでふたをする。

 

(3)200℃に予熱したオーブンで20分ほど、またはゴールデンブラウンになるまで焼く。飾りに粉砂糖をふって出来上がり。

モルドワイン

冬に飲むと体が温まるホットワインです。クリスマスの頃、スーパーに出回りますが、ホームメイドの方が、自分好みに調整できるので好きです。イギリスでは、「モルド ワイン」と言いますが、ヨーロッパでは、「グリュック ワイン」と、言います。コペンハーゲンでは、クリスマスマーケットの一角に出店があり、その周りでは買い物客が、グラス片手におしゃべりを楽しんでいました。モルドワイン4人分

赤ワイン200ml、オレンジジュース200ml、水100ml、砂糖お好みで大匙1~2杯

クローブ3粒、シナモン小匙1杯、ナツメッグ1/3杯、

1. 水を鍋に入れ、砂糖、クローブ、シナモン、ナツメッグを入れ、沸かします。

2. オレンジジュースと赤ワインを加え、火を弱めて3分ほど煮ます。

3.出来上がりです。シナモンスティックを入れるとアクセントになります。

グリュックワインは、干し葡萄や、オレンジピールを加えます。

鴨のレフトオーバー① ダック・フォー

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鴨のレフトオーバー ダック・フォー

イギリスは、クリスマスに七面鳥を食べるのが定番ですが、はっきりいって脂肪分が少ない分この鳥自体は著名な料理研究家も認めていますが味が淡白です。だから、肉の詰め物をして焼くのです。その点、鴨はオーブンに2~3時間放り込んでおくだけで、本当においしい鴨のローストが出来上がります。

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クリスマスディナーに鴨を


クリスマスの翌日26日のボクシングデーにはクリスマスウォークが習慣です。私達家族も近くの池まで歩きに行きました。

そこには、ありとあらゆる鴨が集まっていました。元気に飛び回る姿を見た後は、最後までしっかり食べつくすのが鴨に対する礼儀と思いました。

 残った肉は、パスタを茹でて、残り物のグレイビーを絡めて食べました。

鴨のヌードル(材料)鴨の骨、水、塩胡椒、ライスヌードル、薬味のねぎ(クレソンなどもいいですね。)ゆで卵

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方法

1.骨は、鍋に入れ、水をかぶる位まで入れ、小さじ1杯の塩を入れ、3時間以上茹でます。

2.白濁してきたら出来上がりです。鴨からプロテインが出ていて、これはお肌にいいそうです。骨にはまだ肉が残っているので、丁寧にはずし、スープに入れましょう。びっくりするほど肉があります。

3. ベトナムのライスヌードルを別鍋で沸騰したお湯に茹でます。茹で上がったら、スープボウルに盛り付けます。先ほどのスープを上から注ぎ、ゆで卵を盛り付け、ねぎなどの薬味を散らしアジア風ヌードルの出来上がりです。

コペンハーゲン旅行

コペンハーゲンへ行ってきました。 コペンハーゲンの空港から列車で15分。 本数は1時間に10分おきぐらいに便があるので、コペンハーゲン市内へ行くのに非常に便利です。 中央駅にはセブンイレブンや、ダンキンドーナッツ、カフェ、食材のみのスーパーがあり非常に充実しています。

駅の近くに宿を取りましたが、繁華街へ行くにも徒歩圏内でした。 市内の見所は色々ありますが、短期滞在なので的を絞りました。
ディズニーランドを作る時に参考にしたと言われるチボリ公園には、木製のジェットコースターがあるとのこと、乗っている人を外から眺めました。 クリスマスのライトアップがされ綺麗でした。 街中にはクリスマスマーケットのテントが至る所にあって、人々は温かいグリュックワイン(イギリスでは、モルドワインと言う)を、出店から買い体を暖めていました。 それから河口に面したニューへイブンへ行きました。 ここは海に面した場所におとぎの国に出てくるようなピンクや黄色、ブルーなどのパステルカラーの家が建っていました。 イギリスのスコットランドにあるバラモーリという港町も似たような家が並んでいますが、北欧とスコットランドは海を隔てているので影響しているようです。 アンデルセンで有名な人魚の像へは丁度満月が昇る夕暮れ時にたどり着きました。 観光客に人気のスポットでたくさんの旅行者が人魚像を背景に写真撮影をしていました。 有名なだけあって、満月を眺めるような人魚像は、物悲しい風情で、日本の小川未明の「赤いろうそくと人魚」を髣髴としました。

  
翌日、シェイクスピアの有名な脚本「ハムレット」の舞台になったお城、クロンボー城へ行きました。中央駅からお城のあるヘルシンガー駅まで約1時間ですが、1時間に各20分の便数なので、気軽に行ける感じです。駅のホームから出て正面玄関の内側は、シャンデリアが高い天井から下がり大理石の階段が美しかったです。ここは、スエーデンと海を隔ててすぐ近くなので、フェリー発着所もあります。週末には、お酒がスエーデンより割安なので、スエーデンからお酒を買いに多くの人々が訪れるそうです。駅に併設されている観光案内所に「お城までのバスはありませんか?」と、言うと「歩いていけるょ。」と言われたので、海沿いを歩きました。お城は駅から見えるので、迷わず15分でお城にたどり着けました。ここもクリスマスツリーの飾りつけ最中で悲劇の舞台もなにやら華やいでいました。入場料を払って、中に入るとちょうど英語のガイドツアーが始まるとのことで参加しました。城の地下には、「オルジェ・ル・ダノワ」(デンマークでは、ホルガーダンスク)と言う地元の英雄の彫像が眠っています。この英雄は、デンマークが危機に面すと起きると言い伝えられていて、第二次世界大戦時、ナチスに抵抗したレジスタンスもこの英雄にあやかり、「ホルガーダンスク」と命名したそうです。日本の人気アニメ「ワンピース」の登場人物に似ていましたが、ワンピースは海賊の話なので、ヴァイキングが祖であるデンマークの英雄にヒントを得たのかもしれません。

  

厚い雲が垂れ込め北風が吹きすさぶ中に立つクロンボー城は、悲劇「ハムレット」の舞台にうってつけの場所でしたが、外観がそっけないイギリスの古城とは一線を画し、ルネッサンス様式とバロック様式を取り入れた美しい城で、ユネスコ世界遺産登録されたのもうなずけました。城内では、時期により「ハムレット」を上演し、かつて上演した各国の有名俳優の写真が壁一面に掲示してありました。ローレンス オリヴィエ、マイケル ケイン、ヴィヴィアン リー、ジュード ロウなどそうそうたるメンバーでした。その時は、ハムレットの霊もお芝居を観に降りてくるのでしょうか。先日蜷川幸雄の「ハムレット」ロンドン講演を見に行きましたが、日本の長屋を舞台装置にし、斬新でしたが、オリジナルの方がいいと、ふと思いました。シェイクスピアは、実際この城を訪れたかどうかは分からないそうですが、ガイドさんの話だと丁度シェイクスピアの頃、王様が港湾の通行料で莫大な富を築いたので、パーティーで客をもてなす為俳優や魔術師などエンターテイナーを大勢雇ったので、その中の誰かが同業者のシェイクスピアに話をしたのでは、と言う見方もあるそうです。

  

 クロンボー城の内部を見て周り、2,3時間いたでしょうか、お腹もすいてきたので城を後にし、途中の図書館に併設されたカフェに入りました。そこで食べたのが、海藻のサラダとストーンエイジブレッド。海藻サラダは鮮やかな緑色にレモンがかかっておりしゃきしゃきの歯ごたえでした。ストーンエイジブレッドは、パンと言うよりナッツ類を若干の強力粉で繋いだようなナッツぎっしりのパンで、とてもおいしいものでした。どちらも、市内に戻ってからスーパーマーケットなど探しましたが、見当たらなかったので珍しいものかもしれませんが、非常においしいものでした。
ヘルシンガーの町にあるチーズ専門店で、デンマーク産のチーズを2種類買いました。
一つは、硬いチェダーチーズのようなもの、もう一つはデーニッシュブルーチーズで、青かびチーズです。どちらも濃厚でとてもおいしいチーズでした。今の時期は、柿がイギリスでも出回っているので、そのスライスと食べるとおいしいです。
最後の日は、繁華街をウインドーショッピングしながら、ラウンドタワーに登りました。規制により市庁舎より高い建物が建てられないコペンハーゲンなので、この塔の上からはコペンハーゲンの町が一望できます。階段ではなくスロープを螺旋状にゆっくり上れ、途中の階には展覧会場もあります。ロシア皇帝の后エカテリーナ妃が4頭建ての馬車で上まで上がったほど広いので上りやすかったです。元々は天体観測所だったそうで、現在でも日により観測できる日があります。

  
ラウンドタワーから歩いて5分ほどの場所に「A.C.Perchs Thehandel」と言う創業1835年の老舗の御茶屋がありました。お店の外まで行列しているので入ってみました。入り口にある番号札を取り、お茶のカウンターで、欲しいお茶を店員に伝えるシステムです。私は、人気の「クイーンズブレンド」を購入しました。「レディグレー」に似た柑橘系の香りの紅茶でした。

サービスで、飴をくれるのですが、その中にデンマークの人が大好きな、リコリッシュ
の塩飴がありました。この「世界で一番まずい飴」と悪名高い飴は、甘草と言うハーブが原料で、見た目は真っ黒です。食べた感じは、「昆布飴」に少し似ていました。日本人が外国人にどれだけ日本通か「踏み絵」のように試す食べ物が納豆なら、この飴はデンマーク好きを試すのに絶好の食べ物と言えましょう。
さて、短い旅行でしたが、満喫して帰途に着きました。旅の最後のコペンハーゲン空港は一大ショッピングセンターのような賑わいでしたのでここもまた楽しむことが出来ました。